あとがき

 この度は「その一筆は伝説へ」をお読みいただきありがとうございました!

 この作品は、僕の知人の実体験を元にしたお話です。かなりいろいろな脚色がなされていますが、元となる話を初めて聞いたときにあまりにも面白かったので、今回短編小説として仕上げてみようと思い立ちました。

 今回は「笑える作品」を目指して書いてみたので、文章はかなり砕けた感じにしてみました。会話文も多めになっています。ノリ的には、僕が普段書いているブログに近くなったかなと思います。

 前回の作品ではなるべく「ちゃんとした文章」を心がけていたのですが、今回は敢えて外してみたところも多いです。こういう文体は小説としてどうなのかというのは僕には判断が付きかねるのですが、こんな感じだからこそクスッとしていただけたとしたら成功だったのかなと思います。


 今回すごく苦労した点は、例によって起承転結の「起」と「結」でした。

 文化祭のミーティングのシーンの前までの導入部分と、最後のホームルームが終わった後の締めの部分。これでもかなり推敲をしたのですが、なんかダラダラとした印象を自分でも感じます。何が原因でそうなっているのかも分からないので、この辺はたくさん小説を読んだり書いたりして慣れていくしかないのでしょうか。

 それと、意外なことに「タイトル」が付けられませんでした。

 前回はオチへの伏線という「タイトルの元ネタ」があったのですが、今回はそれを作中から拾うことができず、どんなタイトルを考えてもピンと来ず、最終的にこのタイトルになりました。自分でも「なんじゃこのタイトルは」と思います。

 あ、あともう一つ。「登場人物の名前」にも苦労しました。

 中学生位でも、女の子同士はわりと下の名前で呼び合うことも多いと思うので、クラス委員の山野と、無口なメガネの井上の会話は下の名前で呼び合う方が自然かなと思い、フルネームの名前を付けたのですが、結果的に下の名前で呼ばれたのは井上だけなので、そうすると他の登場人物に下の名前を設定する必要は無いのかなとも思ったのですが、井上だけフルネームで紹介されて、他の人物が名字だけというのも不自然のような気がしたので、結果的に主人公以外の登場人物にはフルネームで名前を付けることにしました。

 主人公はフルネームを名乗るタイミングが無かったので、名字だけとなりました。

 主人公の名前は、美術教師が順番に名前を呼ぶときに最後に呼ばれても不自然じゃ無いように、なるべく出席番号順が遅い名前にしようと思っていたのですが、逆に言うとそれしか決まっておらず、その他の登場人物の名前は「何でも良い」という状況になってしまいました。

 結局、パッと思いついた名前を付けた感じになってしまいましたが、名前ってその人を表現する重要な単語なので、他の皆さんは一体どうやってキャラクターの名前を考えているのだろうとすごく興味があります。

 あと、登場人物の紹介の仕方も、なんだか説明的な文章でスマートさに欠けるなぁと思います。


 今回の作品では、新たな課題がたくさん見つかりました。まだまだ試行錯誤を重ねて行かないといけませんね。


 それでは、今回はこの辺で。
 最後までお読みいただきありがとうございました!



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