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イニシエーションラブ - この本を手に取って欲しい 2008/08/25 16:54

イニシエーション・ラブ (文春文庫 い 66-1)

「ラスト2行で、物語がひっくり返る」
というキャッチコピーを見て友人が買ったのですが、よく意味が分からないとの事で
私が読んでみました。

帯にミステリーと書いてあるのに、内容はありふれた恋愛小説です。
流行の恋愛小説のような大きな山場もなく淡々と進みます。
遠距離恋愛などの描写もありますが、個人的には特に盛り上がりませんでした。

だいたいこういうキャッチコピーって「ラスト2行」って書いてあっても最後の方に
何か仕掛けがあるっていうパターンが多いので、ラスト5P位になって
「ただの過大広告かな」
と思って最後まで読んで見たら、背筋が凍りつきました。
私の読書経験の中で始めての経験でした。
私が、ありふれた台詞・ありふれた描写と思っていた全てに伏線が張られていました。
絶対2回読みたくなる本です。1回目と2回目で物語が別物になります。

2回目に読む時は台詞の意味がまったく変わります。

私は本書を読んでいる時「この作者の文章イマイチ・・・」と思っていましたが、
たぶんそれすら伏線です。

「ラスト2行で、物語がひっくり返る」快感をぜひ!





ヒマワリ
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