※このテキスト断片は多分フィクションです。
「召喚! シィィィルバァァァァァァ・ラァァァイトォォォォォォォッ!!!」
「小癪なッ!!!! コンディショナァァル・コメントォォォォォ!!!! 消え失せろIE……なにっ!?」
「ふふん、かかったな小僧! スタイルシートのバグさえ読み切れぬとは未熟な証拠ッ!!」
外野A「なんてこと……卑怯よ……」
外野B「まさか、このリング上で……未だにDOCTYPE指定を無視する反則技を繰り出すとは……これではまるで勝ち目がない!」
「うがあああああ! JavaScriptがメモリーリークをッッ!! なぜだ! あれほどデバッグしたというのにッ!!」
「JScriptとJavaScriptが別物だという事だッ!! いい加減、素直に認めることだ!!」
「まだだ……jQueryが……jQueryがきっとなんとかしてくれる……」
外野A「まずいわ。完全に相手の土俵で戦わされている……」
外野B「……無理もない……年々、徐々に減っているとはいえ、この2011年の今になっても未だIEのシェアは圧倒的多数なんだ……」
「さあどうした。お得意のフラッシュもHTML5も、この私の圧倒的なシェアの前では稟議を通らぬ半端技術に過ぎぬということを思い知ったか?」
「まだ……まだだ、まだWeb標準化の灯火は消えてはおらん……」
「なんだと?」
「フッ。特許まみれのH.264の標準サポートを打ち切る!!」
「貴様ッ!! 気でも触れたかッ!!?」
「WebMに一縷の望みを託すまでよッ!!!」
外野A「もうやめてぇぇえ!! あなたたちが争っても、ユーザーは誰も喜ばないのよぉぉぉぉぉっ!!!!!!」
外野B「そうだ、しかもユーザーだけじゃない……俺達、場末の開発者達も毎日血反吐を吐いているんだ!!」
「外野がうるさいが、興味の向く所ではない」
「ああ、それには同意する……。これは俺達の戦いだ」
「さあどうした、我がシルバー・ライトのアップデートはそろそろ完了するぞ。ハードウェア・アクセラレーションの恐ろしさを味わうがいい」
「ふん。WebGLで返り討ちよ。そろそろ援軍も到着するころだ——」
外野A「もう、HTML4.01でいいじゃない……どうして、どうしてこんなことに……」
外野B「……諦めよう。彼らはもう、俺らとは別の次元で戦ってしまっている。俺らには、黙って見守ることしかできないんだ」
了