第1回 静音PCの限界に挑戦
第2回 パーツを吟味する
第3回 組み立て開始
第4回 ベンチマーク結果
第5回 静音スパイラル
さて、前回買ってきたファンですが、実際に設置したところ14cmのファンが
もともと付いていたファンよりうるさいという失態を犯したため、ケース上部にはファンは
取り付けないことになりました。
最終的に、ケースの前面にHDDに風が当たるように吸気用に一つと、CPUファンを取り替えるのに一つ、このPCに存在しているファンは以上の二つとなりました。実に理想的。
で、肝心の音なんですけど、この12cmファン、5dBって書いてあったのに10dB表記の8cmファンより音がします。
ブォーっていう風の音というよりは、ファンが回るコロコロ音。
ファンって、サイズが大きなファンほど一回の回転で送ることができる風の量が多いので、結果的に回転数を落とすことができる=音が小さくできる。という図式が成り立つのですが、大きいファンはそれだけ回転する部品も大きいので、無音を目指すなら12cmファンは避けたほうが良いようです。
なので、前々回の記事の静音性ランクで行くと現状は「A」なのですが、しかたないのかもしれません。
という感じで、なんとなく煮え切らない感じで企画が終了しそうだなぁと思いつつ新PCのセットアップと続けていたら、まさかのブルースクリーン(ウィンドウズがクラッシュして青い画面に怖い英語がいっぱい出てくる画面)に。思わず
「のわっ!」と声が出ました。
今回の新PCも画面を3つ繋げてて、グラボから2つ、オンボードから1つ繋げているんですけど、グラボから繋げている2つがブルースクリーンになり、残る1つは通常の画面のままでした。当然フリーズしてるので操作はできないのですけど。
こりゃあからさまにグラボが怪しいということで、試しにPCの蓋を開けてグラボのヒートシンクを触ってみたら、「熱っ!!」と手を引っ込めてしまうくらいに熱を持っていました。グラボの熱暴走を疑った方がよさそうです。
ということで、PCの各パーツの温度を測れる
HWMonitorというソフトを入れて測定してみました。
ところで、この数値を見てくれ。こいつをどう思う?

すごく・・・熱いです・・・
ベンチマークを動かしてみたらあっという間に60度超えしてしまいました。上にあるCPUの温度を見ればわかるように、平常時で40度前後、高負荷時で50度前後が正常な感じのですが、グラボだけ66度まで上がり、その後下がりません。これだと熱暴走を起こしてもおかしくない感じです。やっぱりファンレスグラボは無理があったのでしょうか。
うーん。
ファン付けるか。
ということで、

このファンレスグラボに

ファンをくくり付けてみました。
ちなみにこのファンは、旧PCからの使いまわして、8cmで10dBのファンです。
そよ風程度の風しか送れませんが、ほぼ無音なので気に入ってます。
んで、改めて温度を測ってみます。

さすがの放熱効果
やはり熱対策にファンの効果は絶大ですね。
「じゃぁ最初からファン付きのグラボ買えば?」って声が聞こえてきそうですが、グラボのファンはうるさいのが多いので、多少強引でも自分で静かなファンを付けられるのは大きいです。
とにかく、これでグラボの熱暴走対策はできました。
ひとまずこれで静音チューニングも完了した感じなので、問題がもう起きなければ、次回まとめをして静音PC自作企画は終了になりそうです。
ではまた次回!
続き期待してるよ!という時に押すボタン
↓
第1回 静音PCの限界に挑戦
第2回 パーツを吟味する
第3回 組み立て開始
第4回 ベンチマーク結果
さて、前回でめでたくPCとしての完成を見ることができた新PCですが、今回の企画の趣旨である「静音化」がまだ残っています。
静音PC組み立ての初心者にありがちなことなのですが、というか2年半前の僕にありがちだったのですが、PCの静音化をしている際に以下のような事態に陥ることがあります。
・「A」のパーツの音が気になるから取り替える
・「A」が静かになったおかげで「B」の音が気になる
・「B」を静かにしたら、静かになったはずの「A」が気になってくる
・もう一度「A」を取り替えたら今度は「B」が・・・
こういった堂々巡りを繰り返してしまうことを「静音スパイラル」と言うらしいです。
こんな事態に陥らないためにも、パーツの取替えはケチケチせずに思い切って行ったほうがいいです。
それでは、現状で音の鳴っているパーツを探してみましょう。
音が鳴っているパーツには以下のようなものがあります。
・各所のファン(ケース、CPU、グラボ、電源等)
・ハードディスク
要するに、「回転する部品」が音を出すわけですね。今回、ハードディスクは2年半前の教訓を生かして、既に音の静かな2.5インチHDDを選択済みです。なので、残るは各所のファンだけとなります。静音PCを作る際にネックとなる、グラボと電源を既にファンレスにしている僕に隙はありません。
最初のパーツ選びの段階で徹底したおかげで、現状で回転しているファンは

この3つだけしかありません。
確かにこのうちのどれかがやや耳障りな音を出しているのですが、場所も近いのでどれか分かりません。
ではどうやって確かめるかというと、簡単です。PCの電源を入れたまま、
ファンの電源を抜いたり差したりしてみましょう。
そんなことして大丈夫なの?と思われるかもしれませんが、ファンに関しては大丈夫です。
他のパーツはやめてください。
この3つのファンをそれぞれ抜き差ししてみたところ、3つともそれなりに音を出すことが分かりました。
うーん。
全部取り替えるか。
ということで、買ってきました。

オウルテック社製 SUPER超静音120mmファン
騒音レベル 5dB
お値段2,980円×2

ainex社?製 究極静音140mmファン
騒音レベル 13.9dB
お値段2,470円
騒音レベルの「dB(デシベル)」って単位は、値が低いほど音が小さいんですけど、2年半前に何個か買ったオウルテック社の「スーパー超静音シリーズ」がほぼ無音だったので、今回も買ってみました。そのときのは10dBだったので、今回の5dBに期待です。14cmファンの方は13.9dBと値が高めだったのですが、これ以上低い数値のが手に入らなかったのでやむなしです。
ちょっと長くなってきたのと、最近バタついているので今回はここまでです!
お盆中には完結させますので!
第1回 静音PCの限界に挑戦
第2回 パーツを吟味する
第3回 組み立て開始
さてさて、前回組み立てた状態から、さっさと残りのパーツを搭載してウィンドウズをインストールしてしまいます。

LITEON社(?)製スーパーマルチDVDドライブ
お値段3,480円

HITACHI社製 500GB 2.5インチハードディスク
お値段5,470円
Dドライブ用です。3.5インチじゃなくて2.5インチなのは静音性を重視しての選択です。
それと、旧PCから使いまわすSSDを二台、設置すると以下のような感じになります。

ひとまず完成。
静音性がどうとか言い出さなければコレで自作は完成です。が、今回の企画は
ココからがやっと本番です。
取り合えずウィンドウズ7を入れて、ベンチマークテストで性能の程を見てみましょう。

HDBENCHの結果。
前回の結果と比べると、「ALL」で1.8倍ちょっと。
CPUの「Integer(整数演算)」で約2倍。「Float(浮動少数点演算)」が1/4になってるけどバグかしら・・・?
メモリのアクセス速度は3倍以上になってますね。Core i7ゴイスー。
モンハンとバイオハザード5のベンチマークもやってみましょう。

スコア:7461(前回:543
13倍以上!)

結果:100.6fps ランクS(前回:9.3fps 10倍以上!)
期待通りの結果でした。高性能を目指しただけあって、最新のゲームもサクサク動くようです。ていうか、モンハンのベンチマーク中のデモ映像で何が起きていたのかやっと分かりました(笑)
んで、肝心の静音性ですが、現状でも結構静かです。ケースにもともと付いていたファンにはファンコントローラが付いていて、そのおかげなのですが、今回は「ほぼ無音」を目指すため、まだまだこんなものでは満足できません。
ちなみに、僕なりの静音性のランク付けを以下の通り定義付けてみました。
SS … 完全無音。回転している部品は何もない
S … ほぼ無音。他の電化製品を全て消して耳を近づけてやっと聞こえるレベル
A … かなり静か。エアコンやら扇風機やらを付けたら聞こえなくなるレベル
B … わりと静か。音楽をかければ気にならない。ふとした瞬間に「ウィーン」って音に気づく
C … 普通。常に「ブォー」って言ってるけど、「PCはそういうもの」で通る。
D … うるさい。同室でうたた寝は厳しい。オフィスで使う分にはいいのかも。
で、旧PCは「S」でした。新PCの現状は「B」です。静音性にこだわらずにPCを自作したら大体「C」になります。安物のファン付きグラボとかを買うと「D」になったりします。
それでは、次回からは静音ランク「S」を目指して奮闘していく様をお届けします。
続き期待してるよ!という時に押すボタン
↓